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変形労働時間制とは?派遣スタッフのシフトに活かす制度   2026.01.21

1.はじめに

変形労働時間制とは、一定期間を平均して法定労働時間を守れば、日や週によって労働時間を柔軟に配分できる制度です。人手需要が日々・季節ごとに変動しやすい派遣業務では、シフト調整の自由度を高めつつ、法令遵守を実現する重要な仕組みとして注目されています。適切に運用すれば、派遣スタッフの働きやすさと派遣元・派遣先双方の業務効率向上につながります。

 

2.変形労働時間制の定義と概要

変形労働時間制は、労働基準法に基づき、1日8時間・週40時間という原則を、一定期間の平均で管理する制度です。代表的なものに「1か月単位」「1年単位」「1週間単位の非定型」があり、業務の繁閑に合わせて労働時間を配分できます。

 

例えば忙しい週に長く働き、閑散期に短くすることが可能です。社労士の立場では、制度選択を誤ると残業代未払いなどのリスクが生じるため、業務特性に合った類型選択が不可欠だといえます。

 

3.派遣スタッフにおける適用の考え方

派遣スタッフの場合、変形労働時間制を導入する主体は原則として派遣元事業主です。派遣先のシフト事情に合わせたい場合でも、派遣元が就業規則等で制度を整備していなければ適用できません。

 

社労士の実務では、派遣契約と労働条件通知書の整合性が特に重要視されます。派遣先の要望だけで安易に長時間シフトを組むと、法違反となるおそれがあるため注意が必要です。

 

4.派遣シフトに活かせる具体的な場面

変形労働時間制は、物流倉庫の繁忙期、イベント運営、コールセンターの繁閑差など、派遣需要が波打つ現場で効果を発揮します。例えば月初・月末に業務が集中する場合、1か月単位の変形労働時間制を使えば、残業扱いを抑えつつ対応できます。

 

社労士としては、派遣スタッフの負担が一方的に増えないよう、事前に勤務日・勤務時間を明確に定めることが、トラブル防止の鍵だと助言します。

 

5.導入に必要な手続きと就業規則

変形労働時間制を導入するには、就業規則への明記や、労使協定の締結・届出が必要です。特に1年単位の変形労働時間制では、所轄労働基準監督署への届出が必須となります。

 

派遣元企業では、派遣スタッフにも適用される内容として明確に定義することが求められます。社労士の視点では、書類不備や記載漏れが是正勧告につながるケースが多く、専門家チェックの重要性が高い分野です。

 

6.運用上の注意点とリスク管理

変形労働時間制は便利な反面、管理が煩雑になりがちです。勤務実績の記録、平均労働時間の確認、36協定との関係整理などを怠ると、違法残業と判断される可能性があります。

 

派遣スタッフは複数現場を経験することも多いため、説明不足による不満や誤解も起こりやすいです。社労士としては、導入時の丁寧な説明と定期的な運用見直しを強く推奨します。

 

7.まとめ

変形労働時間制は、派遣スタッフのシフト調整に柔軟性をもたらす有効な制度ですが、正しい理解と手続きが前提となります。派遣元・派遣先・スタッフそれぞれの立場を踏まえ、法令に沿った設計と運用を行うことが不可欠です。

 

就業規則や契約書の整備、実務運用に不安がある場合は、社労士に相談することで、リスクを抑えつつ制度のメリットを最大限に活かすことができるでしょう。

日本全国の派遣元責任者が理解すべき労働条件通知書の最新ルール【社会保険労務士が解説】   2026.01.20

派遣事業を運営するうえで、労働条件通知書は派遣元責任者にとって避けて通れない重要書類です。
特に近年は、労働基準法・労働者派遣法の改正やデジタル化の進展により、労働条件通知書に求められる内容や交付方法が大きく変化しています。

 

「以前と同じ書式を使っているが問題ないのか」
「派遣社員向けの労働条件通知書で特に注意すべき点は?」

こうした疑問を抱える派遣元責任者の方も、日本全国で増えています。

 

本記事では、社会保険労務士の視点から、日本全国の派遣元責任者が必ず押さえるべき労働条件通知書の最新ルールを、実務に即して分かりやすく解説します。


日本全国での労働条件通知書の最新ルールの重要ポイント

労働条件通知書とは何か

労働条件通知書とは、労働基準法第15条に基づき、労働契約締結時に使用者が労働者へ明示しなければならない労働条件を記載した書面です。
派遣労働者であっても例外ではなく、派遣元事業主は必ず交付する義務があります。

 

日本全国共通のルールとして、以下の項目は**必ず明示すべき事項(絶対的明示事項)**です。

  • 労働契約の期間
  • 就業の場所・業務内容
  • 始業・終業時刻、休憩、休日、時間外労働
  • 賃金の決定・計算・支払方法、締日・支払日
  • 退職に関する事項

派遣労働の場合は、これに加えて派遣就業特有の明示事項が求められます。


最新ルール①:書面交付だけでなく電子交付が可能に

近年の法改正により、労働条件通知書は一定の要件を満たせば電子交付(メール、PDF、クラウドシステム等)も可能となりました。

ただし、日本全国どの地域でも共通して、以下の条件を満たす必要があります。

  • 労働者本人が電子交付に同意していること
  • 労働者が内容を確実に確認・保存できること

派遣元責任者が注意すべき点は、「電子で送ったからOK」ではなく、同意の取得と保存性の確保まで含めて対応する必要があるという点です。


最新ルール②:同一労働同一賃金への対応が必須

派遣法改正により、「同一労働同一賃金」への対応は、労働条件通知書にも明確に反映させなければなりません。

派遣労働者については、以下のいずれかを選択します。

  • 派遣先均等・均衡方式
  • 労使協定方式

 

特に労使協定方式を採用している派遣元では、

  • 協定の有無
  • 対象となる職種
  • 賃金決定の根拠

などを、労働条件通知書で分かりやすく説明することが、日本全国の派遣元で求められています。


日本全国での労働条件通知書の注意点

記載漏れ・曖昧表現は行政指導のリスク

社会保険労務士として全国の派遣事業所を見てきた中で、特に多いのが以下のミスです。

  • 契約更新の有無が曖昧
  • 就業場所が「派遣先」としか書かれていない
  • 時間外労働の可能性が明示されていない

労働条件通知書は、「実態と一致していること」が非常に重要です。
日本全国どの労働基準監督署でも、形式だけ整っていても実態と違えば是正対象となります。


派遣元責任者が特に注意すべき派遣特有のポイント

派遣社員向けの労働条件通知書では、通常の正社員・パート以上に注意が必要です。

  • 派遣就業の開始日・終了日
  • 派遣先の名称・所在地
  • 派遣契約解除時の取り扱い
  • 雇用安定措置に関する事項

これらは、日本全国共通で派遣元責任者の管理責任が問われるポイントです。


社会保険労務士によるよくある質問と対策

Q1. 労働条件通知書と雇用契約書は同じですか?

A. 同じではありません。
労働条件通知書は「通知」、雇用契約書は「合意」を証明するものです。
ただし、日本全国の実務では兼用書式を使うケースが多く、双方の要件を満たす内容にすることが重要です。


Q2. 派遣契約が短期更新の場合、毎回交付が必要ですか?

A. 原則として必要です。
条件が変更になる場合は、必ず再交付または変更通知を行いましょう。
この点を怠ると、派遣元責任者の管理体制が問われる可能性があります。


日本全国全域での労働条件通知書のメリット

適切な労働条件通知書を整備することは、単なる法令遵守にとどまりません。

  • 派遣社員とのトラブル防止
  • 行政調査へのスムーズな対応
  • 派遣元事業としての信頼性向上

日本全国で派遣事業の競争が激しくなる中、書類整備の質=会社の信用力と言っても過言ではありません。


日本全国周辺にも当てはまるポイント

都市部・地方を問わず、派遣元責任者に求められる水準は全国一律です。
地域差はほとんどなく、「全国対応できる体制づくり」が今後ますます重要になります。


まとめと結論(日本全国の派遣元責任者向け)

労働条件通知書は、派遣元責任者にとって最も基本であり、最も重要な法定書類です。

最新ルールを正しく理解し、実態に即した内容で整備することが、日本全国での派遣事業の安定運営につながります。

「昔からこの書式だから大丈夫」ではなく、定期的な見直しと専門家のチェックが不可欠です。


社会保険労務士に相談する理由とお問い合わせ情報(日本全国対応)

派遣元責任者がすべての法改正・実務対応を一人で把握するのは容易ではありません。
社会保険労務士に相談することで、

  • 最新法令への確実な対応
  • 派遣特有のリスク回避
  • 労働基準監督署・派遣労働者対応の安心感

を得ることができます。

 

日本全国対応の社会保険労務士であれば、地域を問わず、派遣元責任者の実務を強力にサポートできます。
労働条件通知書の見直しや派遣事業の法令対応でお悩みの方は、早めの専門家相談をおすすめします。

 

初回のご相談は無料です。当ホームページよりお気軽にご連絡ください。

同一労働同一賃金とAI化で派遣会社はどう変わる?倒産増加の構造を解説   2026.01.19

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はじめに|「制度対応」と「技術変化」に挟まれる派遣会社

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ここ数年、派遣会社を取り巻く環境は、これまでになく大きく変化しています。

 

一方には「同一労働同一賃金」をはじめとする制度面の変化。

もう一方には、AIや自動化といった技術革新。

 

その狭間で、派遣会社の倒産が過去最多ペースで増えているという現実があります。

 

派遣会社の経営者や管理職の方からは、

「制度対応だけでも大変なのに、AIの話まで出てきて正直厳しい」

「人手不足なのに、なぜ経営は楽にならないのか」

といった声をよく耳にします。

 

本記事では、派遣会社倒産が増えている背景を、

・同一労働同一賃金という制度の影響

・AI・自動化が派遣業務に与える変化

という2つの軸から整理し、派遣会社が今後どう変わるべきかを、社会保険労務士の視点で解説します。

 

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派遣会社倒産の増加は「業界縮小」ではない

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まず押さえておきたいのは、派遣会社の倒産が増えているからといって、派遣業界そのものが急激に縮小しているわけではない、という点です。

 

確かに、2025年に入り派遣会社の倒産件数は過去最多水準となっています。

しかし、その主な理由は、

・派遣需要の消失

・派遣制度の否定

ではありません。

 

背景にあるのは、

限られた市場での競争が、制度と技術の変化によって一気に厳しくなった

という構造的な問題です。

 

つまり、派遣会社は今、

「生き残るための条件」が大きく書き換えられている局面にあるのです。

 

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同一労働同一賃金が派遣会社にもたらした現実

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同一労働同一賃金は、本来、正社員と非正規社員の不合理な待遇差をなくすための制度です。

派遣社員についても例外ではなく、派遣先の通常の労働者と均等・均衡待遇を確保することが求められています。

 

この制度によって起きた変化は、主に次の3点です。

 

1つ目は、派遣社員の賃金水準が制度的に底上げされたこと。

厚生労働省が職種別の賃金水準を示すようになり、「極端に低い時給設定」は事実上難しくなりました。

 

2つ目は、派遣会社の裁量が小さくなったこと。

かつてのように「価格競争で案件を取る」という戦略が取りにくくなっています。

 

3つ目は、コスト構造がより見えにくくなったことです。

派遣料金の中には、賃金だけでなく、社会保険料、有給休暇の原資、教育費、管理コストなどが含まれていますが、派遣先からは「なぜこの金額なのか」と厳しく問われる場面が増えました。

 

制度としては正しい方向ですが、派遣会社にとっては経営の難易度が一段階上がったと言えるでしょう。

 

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コストは増えるが、価格転嫁は簡単ではない

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同一労働同一賃金への対応によって、

・派遣社員の時給アップ

・福利厚生の整備

が進んだ一方で、そのコストを派遣先企業にすべて転嫁できている派遣会社は多くありません。

 

特に中小派遣会社では、

「これ以上派遣料金を上げたら契約が切られる」

という不安から、利益を削って対応しているケースも見られます。

 

その結果、

・マージン率はあっても営業利益はほぼ残らない

・少しのトラブルで資金繰りが悪化する

といった、非常に不安定な経営状態に陥りやすくなっています。

 

倒産理由として「制度対応ができなかった」というよりも、

制度対応をした結果、採算が合わなくなった

というケースが増えているのが実情です。

 

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無期雇用派遣と固定費の増大

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2015年の労働者派遣法改正以降、無期雇用派遣は年々増加しています。

派遣社員にとっては雇用の安定につながる重要な制度ですが、派遣会社側にとっては固定費の増加を意味します。

 

仕事がある月も、ない月も、

・賃金

・社会保険料

を支払い続けなければなりません。

 

さらに、

・研修・教育コスト

・キャリア形成支援

といった「派遣会社の役割」も重くなっています。

 

制度が進化するほど、派遣会社には「人を雇う会社」としての責任が強く求められるようになっているのです。

 

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派遣業界に迫るAI・自動化という構造変化

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制度面と並んで、派遣業界に大きな影響を与えているのが、AIや自動化の進展です。

 

とくに影響が大きいのは、

・コールセンター

・一般事務

・定型的な入力業務

といった、これまで派遣社員が多く活躍してきた分野です。

 

チャットボットやRPAの導入により、

「人を派遣しなくても業務が回る」

ケースが確実に増えています。

 

これは一時的な景気変動ではなく、不可逆的な変化です。

今後、AIがさらに進化すれば、派遣が必要とされる業務そのものが減少する可能性もあります。

 

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スキマバイトより深刻な「仕事の消失」

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派遣業界では、スキマバイトやスポットワークが話題になることも多いですが、実務的には完全な競合とは言えません。

 

それよりも深刻なのは、

派遣で担ってきた仕事が、AIによって消えていく

という現象です。

 

これは、

・派遣社員の確保が難しい

という問題とは別次元の話です。

 

人が足りなくても、

「そもそも人を使わなくなる」

という選択肢が企業側に生まれている点が、これまでとの大きな違いです。

 

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派遣会社は「人を出す会社」からどう変わるか

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同一労働同一賃金とAI化が同時に進む中で、派遣会社に求められる役割は確実に変わっています。

 

これからは、

・誰でもできる仕事に人を出す

モデルは成り立ちにくくなります。

 

重要になるのは、

・専門性のある職種への特化

・教育・育成を前提とした派遣

・派遣先の業務改善まで含めた提案

といった付加価値です。

 

単なる「人材供給業」から、「人材活用のパートナー」へ

この転換ができるかどうかが、派遣会社の将来を左右します。

 

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社労士の視点|制度と技術を前提にした経営へ

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派遣会社の倒産増加は、制度が厳しすぎるからでも、AIが悪いからでもありません。

制度も技術も、社会全体にとっては必要な進化です。

 

問題は、

「変化を前提に経営モデルを見直せているか」

という点にあります。

 

労務管理、賃金設計、人材育成。

これらを場当たり的に対応するのではなく、長期的な戦略として組み立てていくことが、これからの派遣会社には不可欠です。

 

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おわりに|倒産増加は派遣業界の転換点

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同一労働同一賃金とAI化。

この2つは、派遣会社にとって避けて通れない現実です。

 

派遣会社の倒産が増えているのは、業界の終わりではありません。

むしろ、「派遣会社の役割が再定義される転換点」に私たちは立っています。

 

変化を恐れず、自社の強みを磨き直すこと。

それができる派遣会社こそが、次の時代に選ばれていくのではないでしょうか。

 

社会保険労務士として、派遣会社がこの変化を前向きに乗り越えていくための支援を、これからも続けていきたいと考えています。

 

【参照記事リンク】

https://news.yahoo.co.jp/articles/d3700f0c0e2190858c01b280be7608eafa0dd458?page=1

派遣社員の有給休暇管理は派遣元?よくある誤解と正しい運用ポイント   2026.01.16

派遣社員として働いている方、または派遣社員を受け入れている企業の担当者から、次のような質問を受けることがよくあります。

 

「有給休暇は誰に申請すればいいの?」
「派遣先の上司に言えば取得できるの?」
「派遣だから有給休暇はないのでは?」

 

派遣という働き方は、雇用主と実際の勤務先が異なるため、有給休暇の管理について誤解が生じやすいのが実情です。実務の現場では、派遣元・派遣先・派遣社員の三者で認識がズレてしまい、不要なトラブルにつながるケースも少なくありません。

 

本記事では、社会保険労務士の視点から「派遣社員の有給休暇は誰が管理するのか」という基本を整理しつつ、よくある誤解と正しい運用ポイントをわかりやすく解説します。

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結論:派遣社員の有給休暇を管理するのは「派遣元」

結論からお伝えすると、派遣社員の有給休暇を管理するのは派遣先企業ではなく、派遣元(派遣会社)です。

 

派遣社員は派遣先の職場で日々業務を行いますが、法律上の雇用主は派遣元になります。労働契約を結んでいる相手が派遣元である以上、有給休暇に関する管理責任も派遣元にある、というのが基本的な考え方です。

 

具体的には、次のような業務はすべて派遣元が担います。

・有給休暇の付与日数の管理
・取得状況の把握
・残日数の計算
・時効管理(2年)
・年5日の取得義務への対応

 

派遣先は、日々の業務指示や勤怠状況の確認を行う立場ではありますが、有給休暇の付与や管理の主体ではありません。

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なぜ派遣元が有給休暇を管理するのか

この点を理解するためには、労働基準法における「使用者」という考え方を押さえる必要があります。

 

労働基準法では、有給休暇は「使用者」が労働者に対して付与し、管理するものとされています。ここでいう使用者とは、賃金を支払い、労働契約を締結している相手、つまり雇用主のことです。

 

派遣社員の場合、労働契約を結んでいるのは派遣会社です。たとえ実際の勤務場所が派遣先であっても、法律上の使用者は派遣元になります。そのため、次のような判断は派遣元が法律に基づいて行う必要があります。

・有給休暇が発生する要件を満たしているか
・付与日数は何日か
・取得可能な残日数はいくつか

 

派遣先が独自に「うちは忙しいから有給は不可」と判断したり、「短期だから有給は出ない」と決めたりすることはできません。

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よくある誤解派遣先の了承がないと有給は取れない?

現場で特に多いのが、「派遣先の了承がないと有給休暇は取れない」という誤解です。

 

確かに、実務上は業務に支障が出ないよう、派遣先と日程調整を行うことが一般的です。しかし、これはあくまで業務上の調整であり、有給休暇を取得する権利そのものを派遣先が握っているわけではありません。

 

正しい流れとしては、

1.派遣社員が派遣先と休暇日程の相談・調整を行う
2
.派遣元に対して有給休暇の申請を行う

という形になります。派遣先との調整は大切ですが、「派遣先が許可しなければ取得できない」という理解は誤りです。

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よくある誤解派遣先の就業規則が優先される?

「派遣先の就業規則では有給が取りにくいから、従わなければならない」という声もよく聞かれます。

 

しかし、有給休暇に関して適用されるのは、派遣元の就業規則や労働条件です。派遣先の就業規則は、派遣社員の労働条件を直接決めるものではありません。

 

派遣先の社内ルールが厳しかったとしても、それを理由に派遣社員の有給休暇取得を制限することはできません。この点を派遣先企業が正しく理解していないと、知らず知らずのうちに法令違反につながるリスクもあります。

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よくある誤解派遣だから有給休暇はない?

「派遣社員には有給休暇がない」と思い込んでいる方も、いまだに少なくありません。

結論から言えば、派遣社員であっても、一定の要件を満たせば正社員と同様に有給休暇は発生します。

 

具体的には、

・雇い入れの日から6か月継続勤務していること
・全労働日の8割以上出勤していること

 

この2つの要件を満たせば、有給休暇は当然に付与されます。雇用形態が派遣であることを理由に、有給休暇が認められないことはありません。

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派遣元・派遣先・派遣社員それぞれの注意点

派遣社員の有給休暇をめぐるトラブルは、三者の役割認識のズレから生じることがほとんどです。

 

【派遣元が注意すべきポイント】
・有給休暇の付与日、残日数を明確に管理する
・派遣社員に対して制度を丁寧に説明する
・年5日の取得義務を確実に履行する

 

【派遣先が注意すべきポイント】
・有給休暇は法律上の権利であると理解する
・人手不足を理由に取得を妨げない
・業務調整に協力する姿勢を持つ

 

【派遣社員が意識したいポイント】
・申請先は派遣元であることを理解する
・早めに日程調整を行い、派遣元に相談する

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5日の有給休暇取得義務も派遣元の責任

2019年から導入された「年5日の有給休暇取得義務」についても、派遣社員は例外ではありません。

 

この義務を管理するのも派遣元です。派遣先任せにしていると、知らないうちに未取得となり、派遣元が法令違反を問われるリスクがあります。

 

派遣元としては、派遣先との連携を取りながら、計画的な取得を促す体制づくりが重要になります。

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社会保険労務士ができるサポート

派遣社員の有給休暇管理は、労働基準法だけでなく、労働者派遣法や関連ガイドラインも関係するため、実務判断が難しい分野です。

 

社会保険労務士は、

・有給休暇管理の仕組みづくり
・帳簿や管理方法の整備
・派遣先との役割分担の整理
・派遣社員からの相談対応

といった形で、派遣元・派遣先双方をサポートすることができます。

 

派遣社員の有給休暇をめぐるトラブルは、「知らなかった」「思い込みだった」というケースが大半です。正しい知識を持ち、早めに専門家へ相談することで、無用なリスクを防ぐことができます。

 

派遣という働き方が当たり前になった今だからこそ、有給休暇の正しい管理と運用を、改めて見直してみてはいかがでしょうか。

当事務所へのご相談は初回無料です。ホームページお問合せよりご連絡ください。

📝人材ビジネスナビに1月分の記事を執筆しました   2026.01.15

テーマ:派遣事業報告書の書き方(第1面編)

 

6月提出の報告書、全12ページもあるので2026年1月から解説スタート!

 

✅許可番号の正確な記載方法 ✅本社・支社がある場合の注意点 ✅労働局から指摘されやすいミス

 

派遣会社の皆様、ぜひご活用ください👇

https://jinzai-biz.com/employment_labor/10938/

無期転換ルール放置で違反指摘が急増|派遣会社が今すぐ確認すべき全国共通の注意点【派遣業特化】   2026.01.15

はじめに

 

派遣業だからこそ無期転換ルールが問題になりやすい

近年、日本全国で「無期転換ルール」をめぐる是正指導や労務トラブルが急増しています。中でも派遣会社は、無期転換ルールの影響を最も受けやすい業種と言っても過言ではありません。

派遣業では、

  • 有期雇用が原則
  • 同一スタッフが長期間就業するケースが多い
  • 派遣先都合で契約更新が繰り返されやすい

といった構造的特徴があります。そのため、「気づいたら通算5年を超えていた」「派遣先との契約を優先していたら違反を指摘された」という相談が、全国の社会保険労務士事務所に日常的に寄せられています。

本記事では、派遣業に特化し、無期転換ルールの基本から、派遣会社に多い違反パターン、派遣法との関係、実務対応のポイントまでを社会保険労務士の視点で詳しく解説します。


派遣会社にも確実に適用される無期転換ルールの基本

無期転換ルールは、労働契約法第18条に基づき、

同一の使用者との間で有期労働契約が通算5年を超えた場合、労働者の申込みにより無期労働契約へ転換できる

という制度です。

ここで重要なのは、派遣社員であっても「使用者」は派遣元会社であるという点です。派遣先が変わっても、派遣元との有期雇用契約が継続していれば、契約期間は通算されます。

  • 派遣先が複数あっても通算
  • フルタイム・短時間を問わない
  • 都市部・地方の別なく全国共通

「派遣先が違うからリセットされる」という認識は、明確な誤りです。


派遣業で無期転換ルール違反が増えている理由

派遣会社で違反が増えている背景には、業界特有の事情があります。

契約管理が派遣先基準になりがち

派遣契約の更新時期に合わせて、雇用契約も更新している派遣会社は少なくありません。その結果、派遣先との契約管理は厳密でも、派遣元としての雇用契約通算管理が不十分になりがちです。

営業・現場優先で労務管理が後回し

人手不足の派遣業界では、営業対応や派遣先フォローが優先され、労務管理は「問題が起きてから対応」というケースが多く見られます。

派遣社員側の権利意識の高まり

インターネットやSNSの普及により、「無期転換」という言葉を派遣社員自身が知るようになり、労働局への相談件数が全国的に増えています。


派遣会社に特に多い無期転換ルールの誤解

誤解①:5年で自動的に無期派遣になる

無期転換は自動ではなく、派遣社員からの申込みが必要です。

しかし、申込みを避けるために

  • 更新を打ち切る
  • 突然派遣終了にする

といった対応をすると、不当雇止めとして争われるリスクがあります。

誤解②:更新上限を設ければ無期転換を防げる

派遣業では「更新上限3年」「5年まで」といった管理がよく行われますが、実態として更新が繰り返されていれば、形式的な上限設定は無効と判断される可能性があります。

誤解③:派遣法の3年ルールと同じもの

無期転換ルールと派遣法の3年ルールは別の制度です。

  • 派遣法:同一派遣先での就業期間制限
  • 無期転換:派遣元との雇用契約期間

この違いを混同している派遣会社は非常に多く、トラブルの原因になっています。


全国で実際に起きている派遣業の違反指摘事例

事例①:派遣先変更を繰り返し5年超えに気づかなかったケース

地方の派遣会社で、同一スタッフを複数の派遣先に配置転換しながら長期間雇用していた事例です。

派遣先が変わるたびに契約を作り直していたため、通算期間を把握しておらず、労働局調査で無期転換申込権の説明不足を指摘されました。

事例②:無期転換を避けるため派遣終了→申告

首都圏の派遣会社では、5年到達前に派遣先契約を終了し、そのまま雇用契約も終了。

派遣社員が「無期転換を避けるための雇止めではないか」と労働局へ申告し、派遣会社側の説明体制が問題視されました。

これらは、日本全国の派遣業界で決して珍しくないケースです。


派遣会社が負う無期転換ルール違反のリスク

派遣業における無期転換ルール違反は、単なる是正指導にとどまりません。

  • 派遣社員からの信頼低下
  • 派遣先企業からの契約見直し
  • 行政指導履歴による事業運営リスク

派遣業は「信用」が生命線であり、一度のトラブルが経営に大きく影響します。


無期転換後の派遣社員はどう扱うべきか

無期転換後も、必ずしも正社員にする必要はありません

派遣業では一般的に、

  • 無期雇用派遣社員
  • 勤務地・職種限定型

といった形で制度設計されるケースが多く見られます。

重要なのは、

  • 賃金
  • 派遣待機時の扱い
  • 配置転換の範囲

を事前に明確にしておくことです。


派遣会社が今すぐ整えるべき3つの実務対策

派遣元としての通算契約期間管理

派遣先ではなく、「派遣元との雇用期間」を軸に管理する仕組みが不可欠です。

無期転換申込権の説明体制構築

5年到達前に、書面と面談で説明することで、後の紛争を防げます。

無期雇用派遣社員制度の明確化

制度が曖昧なまま無期転換を迎えることが、最も危険です。


無期転換対応は派遣会社の競争力になる

無期転換ルールに正しく対応している派遣会社は、

  • 派遣社員の定着率向上
  • 派遣先からの評価向上
  • 安定した人材供給

といった強みを持つことができます。


まとめ:派遣業こそ無期転換ルールを経営戦略に

無期転換ルールは、派遣会社にとって避けて通れない全国共通の制度です。

放置すればリスク、整備すれば強みになります。

派遣業特有の実務を理解した上で、早期に制度設計を行うことが、将来のトラブル防止と安定経営につながります。

「自社の運用は問題ないか」「派遣法との整理ができているか」と感じたら、派遣業に精通した社会保険労務士へ早めに相談することをおすすめします。

当事務所へのご相談は初回無料です。ホームページのお問合せよりご連絡ください。

【派遣元責任者必読】日本全国対応の派遣会社が行うべきキャリアアップ計画書の作り方|社会保険労務士が実務目線で解説   2026.01.13

はじめに:キャリアアップ計画書は「派遣元責任者の責任」である

派遣元責任者として業務を行う中で、
「キャリアアップ計画書は本社が作っているから大丈夫」
「形式は整っているので問題ないはず」
と感じている方も多いのではないでしょうか。

 

しかし、労働局や労基署の調査において、実際に説明を求められ、運用状況を確認されるのは派遣元責任者です
キャリアアップ計画書は、単なる本社書類ではなく、派遣元責任者が理解し、説明し、運用していることが前提の制度です。

 

特に日本全国対応の派遣会社では、

  • 地域ごとに派遣先が異なる
  • 職種が多岐にわたる
  • 派遣元責任者ごとの理解度に差が出やすい

といった事情から、キャリアアップ計画書が「形骸化」しやすい傾向があります。

 

本記事では、派遣元責任者の立場に立って、日本全国対応の派遣会社が実務で困らないキャリアアップ計画書の作り方と運用ポイントを、社会保険労務士の視点から解説します。


日本全国対応の派遣会社が行うべきキャリアアップ計画書の重要ポイント

派遣元責任者が理解すべきキャリアアップ計画書の位置づけ

キャリアアップ計画書は、労働者派遣法第30条の2に基づき、派遣元事業主に作成義務が課されている法定書類です。
そして、その実施・説明・管理を担うのが派遣元責任者です。

派遣元責任者として最低限理解しておくべきポイントは以下のとおりです。

  • なぜキャリアアップ計画書が必要なのか
  • 派遣社員にどのように説明すべきか
  • 調査時にどこを確認されるのか

「書類がある」だけでは不十分で、「説明できるか」「実施しているか」が問われます。

 

日本全国対応の派遣会社で特に重要になる視点

全国対応の派遣会社では、派遣元責任者が複数配置されていることが一般的です。
そのため、キャリアアップ計画書について、

  • 拠点ごとに説明内容が違う
  • 派遣元責任者が内容を把握していない
  • 派遣社員から質問されても答えられない

といった事態が起こりやすくなります。

派遣元責任者として重要なのは、「全国共通の枠組み」を理解したうえで、現場に落とし込むことです。

 

社会保険労務士の視点から見た「使える」計画書

実務で評価されやすいキャリアアップ計画書には、次の特徴があります。

  • 初級・中級・上級など段階が明確
  • 各段階ごとに「何ができるようになれば次に進めるのか」が明文化されている
  • OJT(派遣先)とOFF-JT(研修・eラーニング等)の区別がされている

派遣元責任者としては、「派遣社員に説明して納得してもらえるか」という視点で内容を確認することが重要です。


日本全国対応の派遣会社が行うべきキャリアアップ計画書の注意点

派遣元責任者が陥りやすい典型的なミス

派遣元責任者向けの相談で特に多いのが、次のようなケースです。

  • キャリアアップ計画書を一度も派遣社員に説明していない
  • 内容を読んだことがない
  • 調査時に初めて中身を確認した

これらはすべて、是正指導につながりやすいリスク行動です。

派遣元責任者は「管理職」ではなく、「法令上の責任者」であるという認識が不可欠です。

 

全国一律運用で問題になりやすいポイント

日本全国対応の派遣会社では、次の点が特に指摘されやすくなります。

  • 実施予定の研修が現実的でない
  • 派遣先業務とキャリア段階が合っていない
  • 派遣社員が制度を知らない

派遣元責任者としては、「実際にこの拠点で運用できるか?」という目線で計画書を確認することが重要です。

 

社会保険労務士が現場でよく受ける質問

Q. 派遣先でのOJTだけではだめですか?
A. OJTのみでは不十分と判断される可能性があります。OFF-JTを組み合わせる設計が必要です。

Q. 派遣元責任者が説明しなければいけませんか?
A. はい。派遣元責任者が説明できる体制が望ましいとされています。

Q. 全派遣社員に同じ説明で問題ありませんか?
A. 基本説明は共通で構いませんが、職種に応じた補足があるとより適切です。


日本全国でキャリアアップ計画書を適切に運用するメリット

派遣元責任者の業務負担を軽減する効果

キャリアアップ計画書を正しく運用すると、

  • 派遣社員からの不安・不満が減る
  • 説明対応がスムーズになる
  • トラブル予防につながる

結果として、派遣元責任者の精神的・実務的負担が軽減されます。

 

全国どの拠点でも共通して得られる効果

地域に関係なく、

  • 派遣社員の定着率向上
  • 派遣先からの信頼向上
  • 行政調査への耐性強化

といった効果が期待できます。


まとめと結論(派遣元責任者向け)

キャリアアップ計画書は、派遣元責任者にとって
「知らなかった」では済まされない制度です。

  • 内容を理解する
  • 派遣社員に説明できる
  • 実施状況を把握する

この3点を押さえることで、調査対応・現場対応の両方が格段に楽になります。


社会保険労務士に相談する理由(日本全国対応)

派遣元責任者として、

  • 計画書の内容に自信がない
  • 調査対応が不安
  • 本社に改善提案をしたい

という場合、社会保険労務士への相談は非常に有効です。

 

日本全国対応の派遣会社であれば、オンライン対応可能な社会保険労務士に相談することで、拠点を問わず統一的なアドバイスを受けることができます。

 

派遣元責任者として安心して業務を行うためにも、キャリアアップ計画書は「専門家と一緒に整える」ことを強くおすすめします。

 

初回のご相談は無料です。ホームページのお問合せよりご連絡ください。

派遣社員の定着率を上げるために日本全国の派遣会社が取り組むべき労務施策   2026.01.12

― 社会保険労務士の視点から考える定着率向上の実務 ―

派遣社員の定着率が派遣会社経営に与える影響

日本全国の派遣会社に共通する課題の一つが、派遣社員の定着率です。
人手不足が続く現在、派遣社員の確保は年々難しくなっており、「採用できても定着しない」という声を多く耳にします。

派遣社員の離職が続くと、

  • 採用・教育コストの増加
  • 派遣先からの評価低下
  • 現場の業務効率の悪化

など、経営面・労務面の双方に影響が及びます。
そのため、派遣社員の定着率向上は、単なる人事課題ではなく、派遣会社の安定経営に直結する重要なテーマといえます。


日本全国での派遣社員の定着率を上げるための労務施策の重要ポイント

労働条件の明確化と丁寧な説明

社会保険労務士として多くの派遣会社を見てきた中で、定着率が低いケースに共通しているのが、労働条件の伝え方に関する問題です。

具体的には、

  • 業務内容の範囲が曖昧
  • 残業や休日出勤の可能性が十分に説明されていない
  • 契約更新の判断基準が不明確

といった点が、派遣社員の不安や不信感につながっています。

雇用契約書や就業条件明示書の内容を形式的に整えるだけでなく、実際の就業実態と一致しているかを定期的に確認することが、定着率向上の第一歩となります。


日本全国での具体的なケーススタディ(社会保険労務士の視点から)

ある全国対応の派遣会社では、派遣社員の早期離職が課題となっていました。
ヒアリングを行ったところ、「派遣先での業務内容変更が頻繁」「評価されている実感がない」といった声が多く見受けられました。

そこで、

  • 派遣先との業務内容確認プロセスの見直し
  • 派遣社員向けの簡易的な評価・フィードバック制度の導入
  • 定期的なフォロー面談の実施

といった労務施策を段階的に導入しました。
その結果、派遣社員の不満が早期に把握できるようになり、定着率の改善につながりました。

派遣社員にとって、「派遣元がきちんと関与してくれている」という安心感は、非常に大きな意味を持ちます。


日本全国での派遣社員の定着率を上げるための労務施策の注意点

法令遵守に加えて「運用」が重要

派遣法や労働基準法を守ることは当然ですが、実務の現場では「制度はあるが運用されていない」というケースも少なくありません。

例えば、

  • 有給休暇制度はあるが取得しづらい
  • 相談窓口が機能していない
  • ハラスメント対策が派遣先任せになっている

といった状態では、派遣社員の不安は解消されにくく、結果として離職につながります。

制度を整えるだけでなく、実際に使われているか、機能しているかを確認する視点が重要です。


社会保険労務士によく寄せられる質問と対応の考え方

派遣社員にも定期的な面談は必要でしょうか。
派遣社員は、職場内で孤立しやすい立場にあります。
定期的な面談を行うことで、小さな不満や違和感を早期に把握でき、離職防止につながります。

派遣先とのトラブルにはどこまで関与すべきでしょうか。
派遣社員にとって、派遣元は最も頼りにできる存在です。
派遣先との関係性を考慮しつつも、派遣元として適切に関与する姿勢が、信頼関係の構築につながります。


日本全国全域での派遣社員の定着率を上げる労務施策のメリット

定着率向上がもたらす中長期的効果

派遣社員の定着率が向上すると、

  • 採用活動の負担軽減
  • 教育・引き継ぎコストの削減
  • 派遣先からの評価向上

といった効果が期待できます。
結果として、派遣会社全体の業務効率や収益性の向上にもつながります。


地域を問わず共通する考え方

日本全国どの地域であっても、派遣社員が重視しているのは、
「安心して働けるか」「きちんと見てもらえているか」という点です。

派遣社員であっても、

  • 丁寧な説明
  • 適切なフォロー
  • 公平な労務管理

が行われていれば、定着率は着実に改善していきます。


まとめ:派遣社員の定着率向上に向けて

派遣社員の定着率を上げるためには、

  • 労働条件の明確化
  • 継続的なフォロー体制
  • 派遣先との連携強化
  • 派遣社員目線での労務管理

が欠かせません。
これらを積み重ねていくことが、派遣会社の信頼性向上と安定経営につながります。


社会保険労務士としてできる支援(日本全国対応)

派遣社員の定着率改善には、法令理解と現場実務の両面が求められます。
社会保険労務士は、

  • 派遣会社の実情に合わせた労務施策の提案
  • 法改正を踏まえた制度設計
  • 継続的な労務リスク管理

を通じて、派遣会社の経営を支援します。

派遣社員の定着率でお悩みの際は、専門家への相談も一つの選択肢としてご検討ください。

初回のご相談は無料です。ホームページのお問合せよりご連絡ください。

【2024年10月施行】社会保険適用拡大で51人以上の企業に何が変わる?   2026.01.09

2024年10月から、社会保険の適用範囲がさらに拡大されました。 

これまで対象外だったパート・アルバイトなどの短時間労働者についても、一定の条件を満たせば社会保険への加入が義務となります。

 

「うちは正社員が少ないから関係ない」 

「パート中心の会社だから対象外だと思っていた」

 

こうした声を、派遣会社や中小企業の経営者・人事担当者の方から多く耳にします。しかし今回の改正では、“企業規模の考え方”や“加入判断の基準”を正しく理解していないと、知らないうちに未加入状態になってしまうリスクもあります。

 

本記事では社会保険労務士の立場から、 

・社会保険適用拡大の概要 

・「従業員数51人以上」の正しい判断方法 

・新たに対象となる短時間労働者の要件 

・企業が実務で準備すべきポイント 

をできるだけわかりやすく解説します。

 

 

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■ 社会保険の適用拡大とは?

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社会保険とは、主に「健康保険」と「厚生年金保険」を指します。 

これまで社会保険は、原則としてフルタイムで働く正社員が対象というイメージを持たれがちでした。

 

しかし近年は、働き方の多様化により、パート・アルバイト・派遣社員など短時間で働く方が増えています。 

こうした背景を踏まえ、短時間労働者にも被用者としてふさわしい保障を行うため、社会保険の適用範囲は段階的に拡大されてきました。

 

その最終段階とも言えるのが、2024年10月から始まった「従業員数51人以上の企業」への適用拡大です。

 

 

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■ 何が変わった?2024年10月の改正ポイント

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今回の改正で最も重要なポイントは次の2点です。

 

① 対象企業の範囲が拡大 

② 短時間労働者の社会保険加入が義務化

 

これまで社会保険の適用拡大は、 

・2016年:501人以上 

・2022年:101人以上 

と段階的に進められてきました。

 

そして2024年10月からは、 

「従業員数51人以上」の企業まで対象が広がりました。

 

これにより、これまで対象外だった中小企業や派遣会社でも、社会保険への対応が必須となっています。

 

 

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■ 「従業員数51人以上」の正しい考え方

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ここで注意が必要なのが、「従業員数」の数え方です。

 

一般的に言う従業員数=在籍している人数 

と考えがちですが、社会保険の適用判断では少し異なります。

 

社会保険でいう従業員数とは、 

「厚生年金保険の被保険者数」を基準に判断します。

 

具体的には、次の人数を合計します。

 

・フルタイムで働く従業員 

・週の所定労働時間および月の所定労働日数が、フルタイムの4分の3以上の従業員

 

雇用形態(正社員・契約社員・パート・派遣など)は問いません。 

条件を満たせばすべてカウント対象です。

 

また、月ごとに人数をカウントし、 

「直近12か月のうち6か月以上で50人を超えている場合」 

に、特定適用事業所に該当します。

 

法人の場合は、同一法人番号の全事業所を合算する点にも注意が必要です。

 

 

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■ 特定適用事業所になると何が起こる?

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特定適用事業所に該当すると、短時間労働者についても社会保険の加入義務が生じます。

 

日本年金機構から 

「特定適用事業所に関する重要なお知らせ」 

が届くケースもありますが、通知が来る前であっても、要件を満たしていれば対象となります。

 

「知らなかった」「通知が来ていない」は理由にならないため、早めの確認が重要です。

 

 

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■ 新たに社会保険の対象となる短時間労働者の要件

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短時間労働者が社会保険に加入するためには、次のすべてを満たす必要があります。

 

① 週の所定労働時間が20時間以上 

※残業は含みませんが、実労働時間が継続的に20時間以上になる場合は要注意です。

 

② 所定内賃金が月額8万8千円以上 

※年収106万円以上が目安 

※通勤手当、残業代、賞与などは含みません。

 

③ 雇用期間が2か月を超える見込みがある 

※短期契約でも更新予定があれば対象になる場合があります。

 

④ 学生ではない 

※夜間学生・休学中は対象となります。

 

派遣会社の場合、派遣スタッフについてもこの基準で判断するため、契約内容と就業実態の両方を確認する必要があります。

 

 

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■ 企業側の負担はどう変わる?

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社会保険に加入すると、保険料は労使折半となります。 

そのため、企業側の社会保険料負担は確実に増加します。

 

一方で、 

・人材の定着 

・採用力の向上 

・従業員の安心感の向上 

といったプラスの側面もあります。

 

また、厚生労働省の「社会保険料かんたんシミュレーター」を使えば、負担額の目安を事前に把握することができます。

 

 

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■ 適用拡大に向けて企業が行うべき実務対応

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実務対応は、次の流れで進めるのが一般的です。

 

1. 加入対象者の洗い出し 

2. 社会保険料負担の試算 

3. 社内方針の検討 

4. 従業員への周知・説明 

5. 被保険者資格取得届の提出(電子申請可)

 

特に重要なのは、従業員への説明です。 

「手取りが減るのでは?」という不安に対して、将来の年金や手当金のメリットを丁寧に伝えることで、理解を得やすくなります。

 

 

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■ 社会保険適用拡大は“負担”だけではない

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社会保険の適用拡大は、企業にとって負担増という側面だけが注目されがちです。 

しかし実際には、働き方を見直し、人材戦略を再構築するチャンスでもあります。

 

労働時間の設計、正社員転換、助成金の活用など、制度を正しく理解すれば選択肢は広がります。

 

 

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■ 社労士としてのまとめ

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2024年10月からの社会保険適用拡大は、 

「知らなかった」では済まされない重要な制度改正です。

 

特に 

・従業員数のカウント方法 

・短時間労働者の要件 

は、実務で判断を誤りやすいポイントです。

 

不安を感じた時点で一度立ち止まり、専門家の視点で整理することが、結果的に企業と従業員双方を守ることにつながります。

 

制度対応をきっかけに、より安定した職場づくりを進めていきましょう。

 

もしご相談が必要であればホームページのお問合せよりお気軽にご連絡ください。

初回のご相談は無料です。

 

【参照リンク】

政府広報オンライン

https://www.gov-online.go.jp/article/202209/entry-10068.html

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定員500名・先着順となりますので、お早めにお申し込みください。

 

■お申し込み

https://lp.porters.jp/seminar_260203?utm_source=referral&utm_medium=referral&utm_campaign=MMjinji

 

主催:ポーターズ株式会社

 

【お問い合わせ】

ポーターズ株式会社 セミナー事務局

※連絡先情報※

E-mail: sales@porters.jp

TEL: 03-6432-9829

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派遣会社向け社労士業務

サービス内容・料金について(4万円~)

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オンライン講座「今さら聞けない派遣110番!」

サービス内容について

オンライン講座「今さら聞けない派遣110番!5分でわかる派遣実務講座」は派遣元・派遣先責任者講習の人気講師がこそっと教える、実践的な講座です。

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詳細はこちらをご参照ください

セミナー、研修、講演開催

料金について

セミナー、研修、講演 1時間10万円定額制

講演内容、業種、出席者数に関わらず、すべて定額の時間単価とさせて頂きます。業界きっての画期的な明朗会計です。 

「予め料金が分かっているので、安心して申し込めます」

 「料金交渉が不要で助かります」

 「時間単価は一定なので、研修時間数を調整すればいいから、予算との折り合いも簡単にできます」

 などなど、多くのお客様に喜ばれております。

セミナーについて

当事務所セミナー会場(27Fスカイラウンジ)で、当事務所が独自にテーマを設定し、お申し込み頂いた、複数の会社様にご参加頂くものです。

セミナー開催実績例
  • 介護事業者様向け「改正介護保険法セミナー」
  • 介護事業者様向け「介護労働環境向上奨励金セミナー」 3回
  • 新規採用をお考えの事業者様向け
    「元ハローワーク職員が教える!求人助成金セミナー」
  • 飲食店様向け「元ハローワーク職員が教える!求人助成金セミナー」

講演について

当事務所代表が会社様や、ご同業者の集まりに訪問し、ご依頼されたテーマ(一般的な課題)について原稿を作成し、講演するものです。

講演実績

日本経営開発協会様 御紹介
市川港開発協議会様 主催 研修

「マイナンバー通知開始!
今知りたいマイナンバー制度の傾向と対策」

【参加者様からのお声】

  • 非常に分かりやすく、90分飽きさせることのない素晴らしいものだった。
  • 非常に役に立ち、興味が持てる内容だった。
  • 普段は講義に集中するのは難儀なのだが、話のスピード、声のトーン、間、どれを取っても感心するばかりだった。
  • マイナンバーが今後いろいろな問題を引き起こす可能性があることがよくわかり、大変勉強になった。早期に確実な運用体制を社内に確立させなければと思った。

一般社団法人 港湾労働安定協会 様 主催
雇用管理者研修「職場のメンタルヘルスに関して(会社を守る職場のメンタルヘルス対策)」

【参加者様からのお声】

  • メンタルヘルス対策は今後も重要になってくると思うので、このような研修会を増やして貰いたい。
  • 社会保険労務士による内容を次回もお願いしたい。
  • メンタルヘルス関係で初めて面白い(役に立つ)情報が聞けたと思います。
  • 大変に良い研修ですので、これからも続けて貰えるとありがたいです。
  • 中間管理職として守るべきというか、部下に対してどのような人事労務管理をすればよいのか、中小企業向けに別途講習会をやってほしいと思った。
  • 株式会社LEC 様 主催
    「介護雇用管理研修」業務委託登録講師
  • 株式会社フィールドプランニング 様 主催
    「派遣元・派遣先・職業紹介責任者講習」業務委託主任講師
  • 神奈川韓国商工会議所様 主催
    経営者セミナー「お役立ち助成金講座
    (雇用の確保と5年ルールへの対応策)」
  • 日本経営開発協会様 御紹介
    株式会社根布工業様 主催
    安全大会「入ってないと、どうなっちゃうの?社会保険のこわ~いお話」
泉文美 講師紹介ページ

講演会の講師紹介・講師派遣なら講演依頼.com

研修について

当事務所代表が、会社様のご依頼に基づき、会社様の具体的な人事労務に関わる内容(個別事案)について、オーダーメイドのプログラムを作成し、社員の皆様に研修するものです。

研修のご依頼例

  • 就業規則を変更したので、わかりやすい説明会を開いてほしい
  • 給与規定を見直したので、従業員に説明をしてほしい
  • 従業員向けの、接客マナー、敬語などのレッスン会をしてほしい

執筆のご依頼

雑誌・メルマガ、HPコラムなど、ご希望に沿ったテーマで記事を執筆いたします。

掲載履歴

HP記事執筆

ハッケン!リクナビ派遣に「働き改革!派遣社員が選べるふたつの雇用とは」と題する記事を執筆しました。

「働き方改革!派遣社員が選べるふたつの雇用とは」

「近代中小企業」2月号

「近代中小企業」2月号

「近代中小企業」2月号に記事を執筆しました。

「元ハローワーク職員が教える!ハローワーク求人&助成金活用法」

「SR」 9月号

SR 9月号

ハローワークを始め、社会保険事務所(現:年金事務所)、労働基準監督署でも勤務経験を持ち、「お役所の裏事情に詳しい社労士」として定評のある我がみなとみらい人事コンサルティング代表。

ハローワークでの勤務経験を買われ、日本法令様出版の「SR 9月号」に記事を執筆しました。

(第27号 2012年8月6日発売)

元職員が指南する!ハローワークの効果的な利用の仕方

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